Web上に文章を書く場合、単に「良い文章」を書いても読まれる記事にはなりません。
読まれる記事を書くには、Webメディアに適した「書き方」で書く必要があります。
この書き方を知らなければ残念ながら「Webライター」と名乗ることはできません。
そこで本記事では、基本的なWeb文章の書き方から「読まれる」・「売れる」文書術まで詳しく解説します。
【記事の内容】
- Webライティングとは
- Webライターに求められるスキル
- 読まれる記事を書くための事前準備
- Webライティングの3つの構成要素
- 見出しの使い方をマスターしよう
- 意識すべきライティングルール
【記事のライター】
- ネットビジネスを複数手がけるパラレルワーカー
- ネットでの副業収入6桁超え
- webライター歴4年
Contents
Webライティングとは
Webライティングを簡単に言うと、Webメディアに適した文章を書く技術です。
そしてその書き手を「Webライター」と呼びます。
Webライターは特に資格を必要とせず参入障壁が低いことから、その仕事を軽んじられることが多いです。
しかし、Webライティングの書き方1つでそのコンテンツが「読まれるか・読まれないか」、ひいてはオウンドメディアが
- 集客できるか
- 収益化できるか
- ファン化に繋げられるか
まで決まる重要な役割を担います。
今は情報過多の時代です。
紙媒体とWeb媒体の根本的な違い
では、同じライティングでも雑誌や書籍などの紙媒体と、ブログやメルマガなどのWeb媒体とでは何が違うのでしょうか。
それは、
- 「目的意識を持って購入する読み物か」
- 「たまたま目に入って読む読み物か」
の違いです。
紙媒体の場合は(基本的に)、ユーザー(読者)が自ら「購入」して読むものです。
つまり、”自分で選んでいる” という時点で、ユーザーの読むことへの意識は高いと言えます。
一方、Web媒体はGoogleやYahooなどで「検索」して“たまたま”目に入ったものを読むという流れです。
このように、紙媒体とWeb媒体ではユーザーの読むことに対しての「動機」や「必要性」からして差があります。
そのためWeb媒体は内容どうこう以前に、まずは「選ばれる」ことを最優先に考える必要があります。
つまり、読むことに対して意欲の低いユーザーにいかに読むきっかけを与えられるかが重要になります。
紙媒体とWeb媒体の「読み方」の違い
また、紙媒体とWeb媒体ではユーザーの「読み方」も異なります。
紙媒体の場合、最初から読もうと開いたページから読もうと結論から読んでしまおうとユーザーの”自由”です。
一方Web媒体の場合、ユーザーは訪問したサイトの最初に表示される画面(ファーストビュー)に”強制的”に連れていかれます。
たとえば、最後まで読んでもらい
- 購入ボタンを押してもらう
- メルマガ登録をしてもらう
など。
このようにWebライターは、ユーザーの深層心理を理解し、言葉で特定の行動に促す技術(コピーライティング力)が求められるのです。
Webライターに求められるスキル
コピーライティングのほかにも、Webライターが身に付けるべきスキルがあります。
それは、「SEOライティング」です。
前述したように、Web媒体はまずはユーザーに自分の記事を「選んでもらう」必要があります。
読まれる記事はごく一部
2017年に行われた、Internet Marketing Ninjas(インターネット・マーケティング・ニンジャズ)社の上位表示別クリック率の調査をみてみましょう。
- 1位 22.58%
- 2位 12.68%
- 3位 8.27%
つまり、上位表示された記事の中でも「読まれる」記事は上から3つくらいなのです。
たとえばユーザーが【Webライター 始め方】で検索したとします、
そうすると、以下の画面が表示されます。
Webライターに必須スキル「SEOライティング」
このように検索上位に表示させる施策をSEO(検索エンジン最適化)と言います。
Web上に公開した記事は、クローラーと呼ばれるロボットにより定期的に巡回されます。
クローラーからの評価が高ければ高いほど、検索結果画面上で上位に表示されるようになり、多くのユーザー(読者)から注目を集める記事となります。
このSEO意識した記事を書くことを『SEOライティング』と呼びます。
読まれる記事を書くための事前準備
SEOライティングを行う上で何より大事なのが以下の3つを”事前に”決めておくことです。
- キーワード
- ペルソナ
- タイトル
この3つは上位表示を狙うための必須要素です。
※キーワード・ペルソナ・タイトルはクライアント(依頼主)が用意する場合もあります。
キーワード選定
キーワードは、読者の「疑問・質問」と同義です。
そのため、読者はキーワードを検索窓に入力して自分の疑問を対する答えを探します。
一方検索エンジン(Googleなど)は、このキーワードと記事の内容がいかに一致しているかを見ています。
つまり、ユーザーの検索意図を理解し、それに沿った内容であればあるほど評価が高くなり検索上位に表示されやすくなるということです。
キーワードの決め方
キーワード選定には、「キーワードリサーチツール」を使用します。
多くのキーワードリサーチツールが存在しますが、ここでは普段ぼくが愛用している「ラッコキーワード(旧 関連キーワード取得ツール)」を使って解説していきます。
たとえば、この記事読んでいる「あなた」が知りたい情報は「Webライターに必要な文章の書き方」ということだと思います。
そこで見つかったのが「Webライター 書き方」です。
競合サイトの記事を読んでみる
キーワードを選んだら実際に検索し競合サイトの記事を確認しましょう。
理由は、上位表示されている記事ほどキーワードと内容が一致している記事だからです。
前述したように、Googleはユーザーの検索意図に適した記事を好みます。
つまり、上位表示記事ほどGoogleから評価が高い記事と言えます。
そのため、上位表示記事の内容と方向性が異なると、上位表示記事にはなりません。
競合記事の確認ポイント
確認の際は以下の項目をチェックしましょう。
- 文章構成
- ターゲットユーザー
- ユーザーの悩みの解決方法
ズレている場合、キーワード選定が間違っているか、もしくは書く内容を修正する必要があります。
検索ボリュームもチェックしよう
キーワードを決め、競合サイトの記事をチェックしたら、「検索ボリューム」も確認しましょう。
検索ボリュームとは、“そのキーワードで月にどれだけ検索されるかの目安”です。
検索ボリュームをチェックするにはGoogleが提供するサービス「キーワードプランナー」がおすすめです。
試しにこの記事のキーワードである、「Webライター 書き方」で調べてみましょう。
そうすると、月間10〜100程度だということが分かりました。
検索ボリュームを調べることで、
- アクセスは少ないが、競合が少ないのでニッチを狙える
- アクセスは稼げるが、競合が多いので難易度が高い
など、戦略を組み立てることができます。
ペルソナ設定
ペルソナとは、自身の運営するメディアの商品やサービスを提供する相手、つまり顧客のことです。
メディアの象徴となる顧客像を作ることで、最適な文章の書き方が決まります。
つまり、不特定多数のニーズを満たそうとするのではなく、特定の1人のニーズを満たすことが大事だということです。
ライフスタイルやライフステージ、趣味、趣向、行動パターン読み取り、自分のメディアの顧客のニーズを明らかにしましょう。
ペルソナを考えてみよう
ペルソナは実在の人物をもとにして作られるリアルなサンプルモデルです。
一般的なペルソナの作り方は、以下のステップを踏みます。
- ペルソナに関連する情報を集める
- 集めた情報をもとにアウトラインを作る
- アウトラインをストーリー風にする
それぞれご説明します。
①関連する情報を集める
ペルソナに関連する情報とは、
- 年齢
- 性別
- 仕事
- 趣味
- 住まい
- 家族構成
- 価値観
- 行動パターン
- 使用するデバイス
- よく使うSNS
- 買い物する場所
etc…
などです。
ここまで細かくヒアリングすることで、よりリアルな顧客像を作り上げることが可能になります。
②集めた情報をもとにアウトラインを作る
続いて、集めた情報をもとにアウトラインを作成していきます。
たとえば、「Webライター 始め方」のキーワードでペルソナを設定してみましょう。
- 年齢:30歳
- 性別:男性
- 仕事:都内の会社員
- 趣味:ブログ
- 住まい:郊外の一軒家
- 家族構成:3人(嫁・子供)
- 悩み:コロナの影響で残業代が減り、ローンの返済がキツイ
- 希望:会社の給料以外に別の収入源を確保したい
③アウトラインをストーリー風にする
最後はアウトラインをもとに、より具体的な人物像に仕上げていきます。
たとえば、先ほど作った情報をもとにした場合、以下のようなストーリーが考えられます。
子供ができたので、郊外に一軒家を購入した。しかし、コロナの影響で在宅ワークになり、頼りにしていた残業代(月5万円)が削られてしまった。
奥さんもコロナの影響で飲食店のパートを切られてしまい、世帯収入が落ち込み、ローンの支払いが厳しくなってきている。
ブログを書いていたので、文章を書くことが得意。この得意を活かして副業でWebライターの仕事をはじめて収入を増やしたい。
とはいえ、Webライターはどうやれば始められるのか分からないでいる。
タイトルを決める
いくら良い文章を書いても、検索結果画面で自社(自分)の記事をクリックしてもらえなければ意味がありません。
そこで大事なのが「クリックされやすいタイトル」を付けることです。
タイトル決めの7つのテクニック
- キーワードは左寄りにする
- 専門用語や難しい表現は使わない
- 32文字以内に収める
- 死後は使わない
- ユーザーの疑問に答える
- シンプル且つ明確に
- キーワードを詰め込まない
詳しい内容は以下の記事にまとめていますので、ぜひあわせてご覧ください。
ディスクリプションも設定しよう
SEOには直接関わりのない部分ですが、ディスクリプションはユーザーが自分が求める記事かどうか判断できる大事な要素です。
ディスクリプションを書かないと、Googleにより自動的に本文から抜粋され、自分が意図しない説明文が掲載されてしまう場合があります。
Webライティングの3つの構成要素
ユーザーを惹きつける文章を書くには「型」に落とし込んでしまうのが1番です。
まずは下の図をご覧ください。
- トップコピー:総論
- ボディーコピー:具体例
- ボトムコピー:結論
この①〜③の構成がWebライティングに最も適した型です。
冒頭で全体像を伝え、そこから徐々に具体的、且つ詳細な情報を伝えていくことでまとまりある文章になります。
また、最初に総論を示すことにより、ユーザーに記事の全体像を伝えることが可能になります。
ユーザーは冒頭部分で「この記事を読むべきかどうか」の判断ができるので、「気になる」と思ってもらえればそのまま読み進めてもらえます。
トップコピー(タイトル・リード文)
トップコピーの1番の役割は記事の全体像を端的に伝えることです。
前述したように、Web媒体の発見はユーザーにとって「たまたま」なので、最初から最後までじっくりと読んでくれるユーザーはまずいません。
そのため最初に「ユーザーが求める内容である」ということを示すことが大事です。
上手なリード文の書き方
以下の3つのポイントを盛り込むことで、ユーザー惹きつけるリード文になります。
- ユーザーの疑問への回答
- 読むメリット
- 具体的根拠
この記事のリード文を参考にします。
まずは、ユーザーの疑問を明らかにし、簡潔に回答を用意します。
回答を用意することで、ユーザーに自分が探していた記事だと知ってもらえます。
そして次に、読むメリットを提示します。
メリットを提示することで、読む価値があることが伝わります。
最後は具体的根拠を示します。
具体的根拠を示すことで記事の信用性が増し、さらに「読んでみよう」という動機付けになります。
この3つのポイントを押さえることで本文へ読み進めてもらえる確率がグッと上がります。
ボディーコピー(本文)
ボディーコピーはトップコピーで伝えた全体像(結論)を、より具体的に、そして明確な根拠を添えて書いていきましょう。
PREP法を身に付けよう
ボディーコピーを組み立てる上で役に立つ文章術が、「PREP(プレップ)法」です。
PREP法とは、
- Point:結論
- Reason:理由
- Example:具体例、事例
- Point:最終結論
の4つの頭文字を取った造語です。
最も大事なこと、つまり結論を最初に提示し、最後にもう一度強調するのが、PREP法の特徴です。
このPREP法はコピーライティングに最も適した書き方であり、シンプル且つロジカルに文章を書くことが出来るので多くのWebライター・ブロガーが使用しているテクニックです。
ボディーコピーでは、リード文で述べた「Point(結論)」に対する「Reason(理由)」とExample(具体例、事例)を示しましょう。
分かりやすく例を挙げてみます。
「Webライター 始め方」がキーワードの場合をみてみましょう。
総論:Webライターで稼ぐには実績を積むことが1番です。
理由:実績がある事でクライアントから仕事をもらいやすくなるからです。
具体例:実際にクライアントは過去の実績(ポートフォリオ)を見て、Webライターの良し悪しを判断します。
結論:そのため、仕事を多くこなさないことには、実績を作れず仕事を獲得できないのです。
ボトムコピー(結論)
ボトムコピーでは記事の結論を再度伝えます。
また、合わせて重要なのがユーザーに次の行動を促す一文を添えることです。
たとえば、
- 目的:商品やサービスの購入→リンクを踏んでもらう
- 目的:メルマガなどの登録→フォローしてもらう
など目的に対応した行動を起こしてもらえるように記事の結論を述べつつ、上手く記事の目的に誘導しましょう。
書く前にアウトラインを作成しよう!
「よーいドン!」で書き始めると、話題があちこちに飛び非論理的な文章になりがちです。
ライティングに慣れるまでは、
- トップコピー(タイトル・リード文)
- ボディーコピー(本文)
- ボトムコピー(結論)
のアウトラインを作成することをおすすめします。
アウトラインを決めておくことで首尾一貫した記事を書くことができます。
Webライターは書くことがメインに思われがちですが、記事の資料を集めるリサーチや記事構成の組み立てが実はより重要です。
見出しの使い方をマスターしよう
文章構成を理解し実際に文章を書く際は、必ず「見出し」を使いましょう。
見出しを簡単にいうと、「パラグラフのタイトル」です。
パラグラフとは、1つのテーマで統一された文章のブロックのことです。
段落はただの文章の塊であり、それぞれにテーマが設定されているわけではありません。
一方パラグラフには必ずテーマが設定されており、意味のあるブロックです。
見出しの構成
実際に見出しを見てみましょう。
このように見出しは、「大・中・小」の3つから構成されます。
簡単に言えば、
- 大:ブロック全体のテーマ
- 中:大見出しから派生して細分化したもの
- 小:中見出しを更に細分化したもの
と言えます。
見出しの効果
見出しを使うことの効果は大きくみて以下の2つです。
- ユーザーの目を止める
- 読みやすくなる
- 統一感のある論理的な文章になる
それぞれ解説します。
ユーザーの目を止める
何度もお伝えしているように、Web文章を最初から最後まで細かく読む人はいません。
大抵の場合スクロールしながら流し見をしている程度です。
見出しが入ることで、「ここに必要なことが書かれている」という目印になり、ユーザーの目を止めることができます。
読みやすくなる
たとえばこの記事を見出しあり・なしで比較してみましょう。
いかがでしょうか。
このように活字で埋め尽くされた文章は敬遠されるので、見出しには記事を読みやすくする効果も期待できます。
統一感のある論理的な文章になる
ユーザーに対してのメリットだけでなく、見出しを入れることで書き手にも良い効果があります。
それはブロック毎にテーマ性を持たせることで文章が組み立てやすくなり、論理的な文章が書けるようになることです。
Webライターが意識すべきライティングルール
契約するクライアントによってレギュレーション(文章の書き方ルール)は異なりますが、Web文章を書く上での基本的なルールはどこも同じです。
そこで最後にWebライターが意識したいライティングルールをいくつかご紹介します。
- 文の長さを意識する
- 専門用語は使わない
- 文体を統一する
- 二重否定・受け身・推測は避ける
それぞれ解説します。
文の長さを意識する
Webライティングにおいて、一文の適切な長さはおよそ40字~60字です。
60字を超えると単純に読みづらくなります。
また、最近は特にスマホからの閲覧が増えているので、スマホからの見え方を意識することも大事です。
PC画面上では読めても、スマホでは縦長表示になるので文字が詰まって見えてしまいます。
専門用語・難しい表現は使わない
ペルソナを決めたとはいえ、ネット上の記事は誰が読むかは分かりません。
そのため、誰が読んでも理解できる文章を書くことも大事です。
- 難しい漢字はひらがなに
- 専門用語は避ける
など分かりやすい文章を心がけましょう。
文体を統一する
文体は基本的に、
- 常体:「だ・である」
- 敬体:「です・ます」
のどちらかに統一します。
※ほとんどの場合、クライアントから指示が入ります。
また、「表記ゆれ」を気をつけることも最低限のユーザーへの配慮となります。
※表記ゆれとは、同じ意味を表す言葉を違う単語で表記すること。例)読者、ユーザーなど
二重否定・受け身・推測は避ける
Web文章においては分かりやすい表現が好まれます。
例を挙げていくつかみていきましょう。
二重否定
二重否定は強い肯定を表現するのに適した書き方ですが、Web文章では少し分かりにくい文章になります。
- 小学生でも理解できないわけではない。
→小学生でも理解できる
伝わりやすい文章にするならばシンプルでスッキリした表現を心がけましょう。
受け身
- Webライターはクライアントに評価される
→クライアントがWebライターを評価する
ストレートで分かりやすい文章を心がけるのであれば、能動態を使った方が無難です。
推測
推測表現の多い文章はユーザーの信頼を得ることはできません。
- この記事を読めばあなたの悩みが解消できるかもしれない。
→この記事を読めばあなたの悩みが解決できます。
ユーザーの求める回答を自信を持って断言しましょう。
まとめ|あとは実践あるのみ
- Webライティングとは
- Webライターに求められるスキル
- 読まれる記事を書くための事前準備
- Webライティングの3つの構成要素
- 見出しの使い方をマスターしよう
- 意識すべきライティングルール
ある程度書き方・知識を身に付けたら後は実践あるのみです。
実力を付けるには結局実践が1番です。
経験を積み、実績を重ねることでクライアントからの評価も高くなるので、まずは仕事を多くこなしていきましょう。
ライティング案件が豊富で、様々なジャンルの記事作成案件があるのでまずは自分が書けそうなものから取り組めばOKです。
クラウドソーシングサービスの中でも、
の2つが特に仕事が豊富なのでおすすめです。
どちらも登録は無料なので、簡単に登録を済ませて実際に仕事をはじめましょう。