いざネットショップを開業しよう思ったら、個人の【住所】や【電話番号】を記載しなくてはならないことに気付き、困っている人は多いのではないでしょうか?
かくいう僕もショップオープンを前に自分の情報を公開することに抵抗を感じました。
そこで今回は、個人の住所や電話番号を使わない方法を調べましたので共有します。
【記事の内容】
- ネットショップの開業は個人の住所を公開しなきゃダメ?
- 特定商取引法とは?
- 個人情報を非公開にする方法
【記事の執筆者】
- ネットビジネスを複数手がけるパラレルワーカー
- ネットでの副業収入6桁超え
Contents
ネットショップの開業は個人の住所を公開しなきゃダメ?
結論から言えば、運営者(代表者)の住所や電話番号は必ず記載しなければなりません。
これは【特定商取引法】で定められており、違反した場合は罰則があります。
たとえどのショッピングカートサービスを利用しても、【特定商取引法に基づく表記】という項目があり、ショップの所在地や連絡先を記載する義務があります。
※特定商取引法については後程詳しく解説します。
ネットショップ開業時求められる表記事項
特定商取引法に基づく表記には、住所や電話番号以外にも記載すべき事項がいくつかあります。
一般的なネットショップの開業時に求められる情報は以下の通りです。
- 販売業者
- 代表責任者
- サービス名
- 所在地
- 電話番号
- メールアドレス
- 販売価格
- 商品代金以外の必要料金
- 支払方法および支払の時期
- 販売数量
- 商品の引渡時期
- 返品・不良品・キャンセルについて
- 返品期限
以上が特定商取引法に基づき求められる表記事項です。
それぞれの事項を簡単にご説明します。
販売業者
会社(法人)の場合は会社名、個人で開業する場合は個人名を記載する必要があります。
代表責任者
ショップオーナー(販売責任者)の氏名を記載します。
会社(法人)の場合は、代表者名。
個人の場合は、個人名を記載します。
サービス名
ネットショップの名称を記載します。
所在地
店舗の住所を記載します。
店舗がない場合は、会社の住所、個人の場合は自宅の住所を記載します。
電話番号
ネットショップの連絡先となる電話番号を記載します。
メールアドレス
ネットショップの連絡先となるメールアドレスを記載します。
販売価格
ネットショップで販売している商品の価格を記載します。
商品毎に価格が異なる場合は、各商品ページに記載と表示します。
商品代金以外の必要料金
送料・消費税・手数料など“商品代金以外”にかかる料金をすべて記載します。
支払方法および支払の時期
クレジットカード、銀行振込、コンビニ払い、代引きなど決済方法を記載します。
また、後払いや前払いの支払期限をあわせて表示します。
販売数量
商品の販売数量の限度や条件付きの販売をする際は、その旨を記載します。
商品の引渡時期
決済後、入金確認日より何日以内に発送できるかを記載します。
また、地域や条件によって発送時期が異なる場合は、最長で何日以内に発送するかも合わせて記載します。
返品・不良品・キャンセルについて
返品の可否、不良品時の対応方法、返品の際の送料についても詳しく記載します。
また、返品不可の商品(食料品・名入れ商品など)を扱っている場合は、『開封後不可』などの条件も表示する必要があります。
不良品対応として、交換方法や返金の条件を記載します。
返品期限
返品可の場合は納品日よりいつまでであれば受付可能かを記載します。
特定商取引法とは?
では、【特定商取引法】とは一体どんな法律なのか詳しくみていきましょう。
具体的には、消費者トラブルが起きやすい訪問販売や通信販売などの取引類型を対象に事業者が守るべきルールとクーリング・オフなど消費者を守るルールが定められています。
簡単に言えば、消費者トラブルが起きやすい取引にルールを設けて、消費者が安心して買い物をできるようにするということです。
特定商取引法の対象となる取引
特定商取引法の対象となる取引は以下の7つです。
- 訪問販売
- 通信販売
- 電話勧誘販売
- 連鎖販売取引
- 特定継続的薬務提供
- 業務提供誘引販売取引
- 訪問購入
通信販売に関する規制
通信販売(ここではネットショップを指します)を始める場合には、前述した住所や電話番号などの情報開示のほかにもいくつか規制があります。
- 広告の表示(前述した氏名や住所などの記載)
- 誇大広告などの禁止
- 未承諾者に対する電子メール広告の提供の禁止
- 未承諾者に対するファクシミリ広告の提供の禁止
- 前払式通信販売の承諾等の通知
- 契約解除に伴う債務不履行の禁止
- 顧客の意に反して契約を申込みさせようとする行為の禁止
詳しい内容内容は『特定商取引法ガイド』をご確認ください。
違反した場合の罰則
行政規制に違反した事業者は、業務改善の指示(法第14条)や業務停止命令(法第15条)、業務禁止命令(法第15条の2)などの行政処分のほか、罰則の対象となります。
引用:特定商取引法ガイド
偽名や架空の住所でも大丈夫?
特定商取引法に基づく表記において、偽名や架空の住所を記載することは違反行為になります。
住所や電話番号は、この後解説する【バーチャルオフィス】を利用すれば実際の住所を記載する必要はないので、架空の情報を記載することはやめておきましょう。
ネットショップで個人情報を非公開にする方法
ここまででネットショップをオープンするには、住所や電話番号などの個人情報を記載しなければならないことがお分かりになったと思います。
バーチャルオフィスとは?
バーチャルオフィスとはその名の通り、バーチャル(仮想)なオフィス(事務所)です。
つまり、実態の伴わない事務所を意味します。
クラウドサービスが発達し、場所に縛られない働き方が可能になりました。
しかし一方で、事業を行うとなるとやはり個人事業主でも法人でも事務所の住所というのは依然として重要な役割があります。
そんな中台頭してきたのが住所をレンタルできるバーチャルオフィスです。
バーチャルオフィスで出来ること
住所をレンタルする以外にも、バーチャルオフィスを利用することでネットショップに必要な以下のサービスも利用できます。
- 郵便物の転送
- 電話番号やFAX番号のレンタル
- 電話代行
- 会議室などの利用
大抵のバーチャルオフィスは、サービスを組み合わせて使うことができるので、予算や状況に応じて必要なサービスを使いましょう!
バーチャルオフィスを利用するメリット
ネットショップオープンするにあたり、バーチャルオフィスを利用することには下記のメリットが考えられます。
- プライバシーを守れる
- リーズナブルに住所を取得できる
- 必要な時だけ借りることができる
- 都心の住所を借りられる
それぞれご説明します。
プライバシーを守れる
バーチャルオフィスを利用することにより、自宅の住所を表示する必要がなくなります。
個人情報をさらしたくない方にはおすすめできるサービスです。
リーズナブルに住所を取得できる
月数千円から借りることができるので、コストを抑えて運営することが可能です。
必要な時だけ借りることができる
月契約なので、必要な時に必要なだけ借りることが可能です。
都心の住所を借りられる
バーチャルオフィスを利用することのメリットとしてよく挙げられるのが、都心の住所を選ぶことができることです。
事務所の所在地によって顧客や取引先からの見え方も変わります。
バーチャルオフィスを利用する際の注意点
バーチャルオフィスを利用する際に気を付けることは、借りる住所が犯罪などに使われていないかどうかです。
そのため、契約前に必ず【住所+犯罪(詐欺)】などで検索して調べてみましょう。
おすすめのバーチャルオフィス
ネットショップの開業用におすすめできるバーチャルオフィスは以下の2つです。
いずれも住所レンタル以外にも、プランに応じて電話・FAX番号の取得、転送電話、電話代行などが選べるので、ネットショップに必要なサービスは全て揃います。
- 【Karigo】(カリゴ)
日本最大級のバーチャルオフィス。
住所レンタルだけであれば、月額3,300円〜借りられるので価格面でもGOOD!
ビジネスに向いた住所が多く揃い、質の高いサービスで有名。
その分Karigoよりは少し価格が高め。
どちらを選んでも間違い無いので、料金と必要なサービスを比べてみて判断してください。
Karigo(カリゴ)の公式サイトはこちら
ワントップビジターセンターの公式サイトはこちら
私書箱はダメ?
私書箱はバーチャルオフィスと同様に、郵便物や宅配便の保管・転送を行ってくれるサービスですが、こちらは特定商取引法の違反となるので住所として利用することはできません。
電話番号だけ変えたい人はアプリで簡単に変更可能
『電話番号だけ借りたい』という方は、バーチャルオフィスを使うと高くつくので、スマートフォンから使える固定電話サービス(アプリ)の利用がおすすめです。
安心且つリーズナブルに使える国内のサービスを2つご紹介します。
「03plus」アプリを入れることで、1台のスマホでもうひとつの電話番号が持てるようになります。
NTTのひかり電話が「簡単に」「素早く」「安く」使えるサービスです。
また、1台のスマホで2番号まで取得が可能です。
いずれもスマートフォンにアプリをダウンロードするだけで簡単に【固定電話】の取得が可能です。
手軽にリーズナブルにネットショップを開業するならBASEがおすすめ
BASEは、初期費用・月額費用なしで簡単にネットショップが作成できるサービスです。
無料サービスにしては、機能がかなり充実しています。
しかも、標準機能ではなく自分が必要な機能を選んで追加することができます。
決済方法の導入も簡単で、決済手数料の計算も一律で分かりやすいです。
また、BASEでは【NAWABARI】というバーチャルオフィスサービスがあり、個人で借りるよりも格安でバーチャルオフィスを借りられるのも魅力です。
まとめ|個人情報を守りつつ安心してショップをオープンしよう!
- ネットショップの開業は個人の住所を公開しなきゃダメ?
- 特定商取引法とは?
- 個人情報を非公開にする方法
- 電話番号だけ借りたい人はアプリがおすすめ
についてまとめました。
個人でネットショップをオープンする際、個人情報の記載は大きなネックになるはずです。
しかし、バーチャルオフィスを利用することで住所や電話番号を伏せて始めることができます。
せっかく良いサービスを考えていたのに、個人情報公開のせいで躊躇していた…という方はぜひバーチャルオフィスの利用を検討してみてください。